詐欺?架空請求?アダルト動画サイトの(自称)管理人と闘ってみたw

人生・体験談

皆さんはいわゆる「アダルト動画サイト詐欺」に遭遇したことはないだろうか?

自分の知ってる範囲では女性より男性がほとんどだったなぁ。納得しかないw。

自分、「サイト詐欺」被害はないが「ブラクラ=ブラウザクラッシャー」をうっかり踏んでしまったことは多々。

PCの画面乗っ取られて、貞子?っぽい幽霊女がびゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁってなヤツとか。

それはさておき。

そんな “ 詐欺素人 ” な自分が、色々あってHな動画サイトの管理人と成り行きでバトルした話を書き留めみよう。

アダルト動画サイトは甘く危険な香り

「…ちょっ。マズいことに…なった。」

時は21世紀初頭。当時近所に住んでいた従妹が我が家に遊びにやって来た。

ちなみに彼女は新婚。我が家はその前の年に結婚した。

従妹はなんか元気がない。

「?旦那君と何かあったん?」

会うと毎回毎回、旦那君の愚痴バナだった。

「いや、なんでもない。なんでもない…。」

と言いつつ、しどろもどろに話した “ なんでもない ” とは…

旦那君、従妹のケータイ(ガラケー全盛期の頃でスマホはまだ登場してない)で動画を漁っていたら、、、

数日後にサイトの管理人と名乗る人物から電話が有ったそうだ。

「サイトの登録料と動画の観覧料、合計¥42,598 お支払い頂きます。振込口座は…」…だそうなw。

旦那君所有のケータイは料金未納?の為、回線が止められてたらしい。あらら。

自分「え?よ、よんまんえん!?一体なんの動画を…?」

従妹「…アダルトなヤツ。ハァ…。」

当時はまだパケット定額プランなどなく、“ パケ死 ” なる言葉も生まれたほどだ。

動画なんかはパケットをあっという間に食ってしまうので、高額請求は珍しいケースではないんだが…。

自分「でも、そーいうのって動画サイトから直接電話で請求されるものなんかな?DoC〇Moのコンテンツ会社?」

従妹と旦那君、DoC〇Moユーザーである。

従妹「アタシもその辺がよく分からない…旦那に聞いてもサンプル動画を2~3分見ただけだって言ってるし…。」

自分「DoC〇Moからじゃないなら、なんで電話番号が知られてるの?」

従妹「なんかね、サンプル見るのに会員登録必要らしくて、アタシの名前と電話番号を入力したとか。もぉ怒れるわ…でもその位で4万円とかあり得ん…。」

今なら完全に詐欺サイトじゃん!って判るんだけど、当時はまだそこまで認識されてなかった。

しかもアダルト絡みの請求なんか他人に相談しづらいし、払わなければ訴えるぞ!

…なんて脅されたら、気の弱い人は仕方なく払ってしまうんだな。

何百、何千万とかではない微妙な金額とあって、泣き寝入りした人は多かっただろう。

従妹「またしつこく催促の電話来る…どうしよう。4万円とか払えないよ~。他にも支払いあるのに…。」

彼女のどよーんとした顔を見て、どうリアクションを取ったらいいか自分は分からなかった。

アダルト動画サイト「課金、ヨロ♡」

うーん。

自分もケータイで映画・ドラマとかのサンプル動画を見たことあったが、そんな法外な請求とか聞いたことがない。

まあ、サンプル動画って大抵いいところでぶった切りされて、「続きは有料で」の課金パターンだな。電子書籍も然り。

うーん。

そこで従妹に何気なく聞いてみた。

自分「旦那君ってクレジットカード持ってんの?」

従妹「あー。結婚前は持ってた。リボで使い過ぎたことあったんで、今はアタシが預かっとるんよ。てか、もう使わせない…。」

旦那君、悪い人じゃないけど結婚前から浪費癖がひどくて、当時複数の借金案件を返済中らしかった。

ちなみに従妹より6才年下。

従妹「今すぐには払えないから、何とか待ってもらう様に頼んでみる…。」

自分「…それってどうしても払わないとダメなん?なーんかスッキリしないんだけど。」

従妹「だって、払わないと訴えるとか言うし…。いっつもアタシが尻拭いだよ…。」

自分は彼女のガックリとうなだれた肩を見つめるしかなかった。

従妹「ねえ。今からここで電話していい?みー姉ちゃん(従妹は自分の事をこう呼んでる)一緒に居てくれる?」

自分「うん。いいよ。」

従妹は意を決してケータイを開いた。

アダルトな対応で対峙?退治?

従妹「もしもし…〇〇ですけど。支払いのことでちょっと相談が…。」

こわごわと電話をかけていたが、思ったよりも普通に話している様子だ。

しかし、声のトーンは段々と下がって行く。

従妹「…はあ。ですから、今すぐには無理なんで…もう少し待って下さい。ほんとに無理なんで…う…。」

従妹はだんだんと声が詰まり、涙目で自分を見ている。完全に助けを求めている。

パニックになった彼女は声にならない声で「たすけてー」とサインを送ってきた。え?

従妹は「お願い!代わって!」とかケータイを自分に押し付けてくる。

うわ。どうしようwww。押し付けるなよー。

この子はいつもこうなんだな。みー姉ちゃーん♡ヨロシクと何度言われてきたことか。

やだなー。

従妹はお願い!お願い!のジェスチャーで手を合わせているw。

…とりあえず相手の言い分を聞くしかない。

静かに息を吐いて、ケータイを強く握り直した。

自分「あ、あのぉ。電話代わったんですけど。私、〇〇の身内の者です…。」

サイトの管理人?「はあ?誰?何?支払い期限はとっくに過ぎてるけどぉ。」

めちゃめちゃ不機嫌そうなオッサンの声。感じ悪ー。

自「あのー、〇〇の支払いって、なんの動画をどれくらい見たとか明細って無いんですか?」

管「はあああああああ?おたく何?なんでそんな事聞くわけ?意味が分からん。訴えるからな!」

自「はあ。だって、いきなり電話かけてきて動画のお金払えとか、ちょっと…。ネット通販とかだと、まずはメールで明細とか送るじゃないですか。」

管「あああ???話が見えん。おたく何が言いたいんか?あ゛あ゛あ゛!」

相手は「あああ!?」を大声で繰り返し怒鳴ってくる。こりゃ、気の弱い人なら負けるな。

でも。自分は若い頃から “ 叱られ体質 ” なんで激おこには慣れているw。

管理人のオッサンのキャンキャン吠える声を聞きながら、自分も考えてみた。

自「ちゃーんとした明細だったら、ウチがお金払いますよ!あ。ちなみにウチ個人事業主ね。経費で落とすから請求書を送ってね。今月確定申告しに税務署に行ーくーかーらー!アダルト動画見てお金使ったっていう書類が要るの!請求書くーだーさーいー。あ、住所は教えたくないんでメールでお願い~。」

管「なにぃっっっ!?くぁwせdrftgyふじこlp(懐かしの2ちゃん用語w)」マジで詰んでたw。

従妹はハラハラした目で固まっているw。

自「そちらのサイトでアダルト動画見たら、 42,598 円発生してるワケでしょ?おたくの社名と住所が入った請求書を下さいよ!お金払ったら領収証もよろしく!これがないと確定申告で税務署のコワーイ人にこの 42,598 円 は何に使ったの?って聞かれるんですよー。でないとそちらにも税務署から連絡行くかもですよー。シランケド。それに訴えるとか言ってますけどね、裁判ってめちゃ時間もお金もかかるし面倒くさいですよー。その為の費用とかもかかるし大変なんじゃあないですかぁぁぁぁ?」一気にまくし立ててやったw。

管「 … あ゛あ゛あ゛…くぁwせdrftgyふじこlp…ガチャッッッッッ」

以上、交渉決裂。あっけなく勝利。

従妹「???」

それ以来彼女のケータイには、あのアダルトサイト管理人からはパッタリと連絡が途絶えたらしい。

数日後、お礼にとケーキをご馳走になる。

いきなり電話を押し付けた非礼を改めて詫びてくれた。

管理人に怒声を浴びせられ、二の句が継げられずテンパったら無理はないが…。

自分だってこんなバトル初めてだ。もうしたくないぞw。

それでもなんだかんだで、リアルな末っ子の自分にとって、彼女は妹みたいなものだ。

従妹には旦那君の再教育を念押ししておいた。

ちなみに旦那君から自分への連絡は何もなかった。イラッ。

アダルト的お断りポイントとは?

正直、こんなアッサリと撤退してくれるとは思わなかったので拍子抜けした。

これがプロの仕業ならこうはいかなかっただろう。ツメの甘いサイトで幸運だったw。

今思えば、電話なんかせずに徹底的に無視を決め込めばよかったんだが。

何度も繰り返すが、当時はそういった撃退マニュアルは認知されていなかった。詐欺サイトは荒稼ぎ出来ただろうな怒。

ヤツらの立場からすれば、「金払え」と脅かし、反応してしまった人間をターゲットにすれば、的が絞れて効率がいい。

それはともかく、、、

払わなくてもいいんじゃね?と思ったポイント

  1. こっちは名前と電話番号しか知られてないなら、最終手段として電話回線を解約してしまえば消息を絶てる
  2. クレカ番号を入力していないなら、引き落としはされずに済む
  3. マトモな会社なら、たとえ高額請求でも正当な明細・請求書がある
  4. 裁判申し立ては時間的経済的にも負担が大きいので嘘っぽい(カード会社のバイト経験でナニガシの見聞きアリ)但し裁判のプロなら少額訴訟をふっかけてくる恐れ有

今なら詐欺対策として「折り返しの電話NG」「個人情報を教えない」「とにかく無視」等注意を呼び掛けてくれるが、あの当時はそこまで問題視されてなかった。

上記に書いた通り、おおごとになったら恥ずかしい…っていう弱みに付け込まれ、泣く泣く払っちゃったという人は後を絶たなかった。

別にエロサイトくらい、見てたのバレたっていーじゃん!とか思うけど、♂は意外と繊細なんだなw。

確定申告でも「アダルト」は通用するかどうかは…

丁度その頃(2月)、我が家では自営業の確定申告書類の作成を自分がやってて、請求書や領収書にまみれた日々を送ってた。

当然業務に関する項目だけしか経費に挙げられないが、モノに依っては自家用 / 業務用の各割合を設定して計上している

ダンナの通信料金は、さくっと 自家用 / 業務用 半々にして経費に挙げている。但し娯楽コンテンツは完全な私用になるのかなあw。

ただ、そのコンテンツが業務に関係するものだったり、従業員の娯楽設備wに相当するものなら、また話は変わってくるだろう。

しれっと、福利厚生費?雑費?

いや…その前に税務職員相手に「アダルトサイト通信料は…」とか聞けるハガネの心臓はないがw。

まずは恥ずかしさをこらえて、問い合わせる勇気を持とう。

ちなみに…

電話ではあんなふうに言ったが、税務署にはコワーイ人はいない。自分が知ってる地元では。

むしろ、皆プロフェッショナルなので事細かに色々教えてくれる職員さんがほとんどだ。

自分もアダルトになれば騙されない???

上記の通り、管理人のそのツメの甘さをつついたら自爆してくれてラッキーだった。

平成のケータイ時代はサギもひよっこだったんだな。

そして、令和の今。いつの時代も詐欺師達は絶滅することはないだろう。

「私は疑い深いから絶対大丈夫!」なんて思っちゃいけない。

相手は海千山千、百戦錬磨のプロ。人を騙すとか赤子の手をひねるより簡単に思う人種だ。

相手に考えるスキを与えず、パニックにさせるのはお手のもの。

よーく考えたらコレおかしいんじゃね?と思うことでも、人間焦ってしまうとマトモな思考が出来なくなるんだな。

今日中にナントカしないと…

バレてしまったら大変なことに…

今ならまだ間に合うかも…

とにかく即決してはいけない!

あらゆる場面にいえることだが、即決するとロクなことがない

思考する気力がないなら、ワタシワカンナーイを貫き通せ。

あと、必ず第三者を味方につけることだ。

それだけでも、少しは防げるはずだ。

「オレオレ」が絶滅しないのも、私達日本人の生真面目さのせいかもしれない。

生真面目は美徳とされるが、裏を返せば無駄に高いプライドにも繋がりかねない。

馬鹿にされてもいいじゃないか!

えーとえーと…の「牛歩戦術」も立派な防御。

これも大人アダルトの対応w。

後日談。

この月の従妹のケータイ料金はエライことになったらしい。

あのアダルトサイトからはあれから何も言ってこなくなったので、 例の42,598 円は却下できたが…

DoC〇Mo からの請求書をみたら、パケット料がいつもよりすごい金額になってたそうだ。

旦那君は「サンプル動画を2~3分見ただけ」らしいが、実際は…。

その後、従妹夫婦は引っ越して交流もまばらになった。

それから何年か経って、離婚したと聞いた。あらら。


天才詐欺師 VS カタブツ捜査官の実話ドラマ ↓

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